どうも!サラリーマンキャンパーのたかさんです。
そろそろ温かい季節が到来したことだし、海の見えるキャンプ場でキャンプしたいなと思っていました。
誰もが知っている有名なキャンプ場に行くのもいいのですが、ちょっと穴場的なキャンプ場を紹介してみたいなと思いつつ、どこへ行こうかと思案を巡らせていたところ、いいキャンプ場を思い出しました。
北海道の大樹町にある「晩成温泉キャンプ場」です。
目が覚めてテントを開くと海が見えるキャンプって最高ですよね
この「晩成温泉キャンプ場」は、以前から知っていたものの、タイミングが合わず、一度も利用したことがありませんでしたが、今回は縁あって、2021年6月に利用しました。
おいらが子供のころに、大樹町の晩成地区(ホロカヤントー付近)で毎年キャンプをしていた楽しい記憶が鮮明に残っていたこともあって、また「大樹の海でキャンプがしたい」という気持ちがあったのですが、念願かなって「晩成温泉キャンプ場」にキャンプインしましたので、たかろぐ流にキャンプ場レビューをいたします。
晩成温泉キャンプ場基本データ
正式名称
通称「晩成温泉キャンプ場」
※2009年に大樹町営「晩成キャンプ場」が閉鎖され、その後、晩成温泉前の芝地が臨時サイトとして無料開放(ただし晩成温泉の入湯料500円の支払いが利用条件)されています。
※正式名称は不明なのですが、一般的に「晩成温泉キャンプ場」が通称名とされています。
所在地
北海道広尾郡大樹町字晩成2
ホームページなど
晩成温泉キャンプ場のHPがないので晩成温泉のHPを掲載します。
https://www.town.taiki.hokkaido.jp/soshiki/kikaku/shoko/bansei_onsen.html
電話:01558-7-8161
料金
無料(予約も不要)
ただし、晩成温泉の入浴料500円を支払うことが利用条件です。
お昼に入浴料を支払って、夜に温泉に入ることも可能です。
キャンプ場を利用するときは、必ず晩成温泉のフロントで受付を済ませてください。
チェックイン・アウト
特に決まりはなさそうです。
禁止事項など
特に告知されていませんが、直火の焚火や他の利用者の迷惑になる一般的な行為(カラオケ、打ち上げ花火など)は禁止だと思われます。
※詳細は、晩成温泉(01558-7-8161)にお問い合わせください!
晩成温泉キャンプ場の施設
基本的に最低限の施設が整っているキャンプ場です。
1 テントサイト
全体的に平坦なサイトです。
一応、芝のサイトではあるものの、それほどきれいに芝が生えそろってはなく、土と芝が共存しているようなサイトになっています。
とはいえ、サイト内には石などの固いものがおちていることはあまりないので、芝に関する不満は一切なかったです。
地面の中についても、石などの固いものはなく、ペグがサクサク打ち込めるサイトでした。
ただし、その反面、地盤は比較的柔らかいと感じたので、できれば30cmくらいの長めのペグがあると安心です。
テントサイト内で一番人気のある場所は、やはり東側の海の見えるエリアです。
海の見えるエリアの端には、単管やテープで仕切りがされているため、さらに海に近い位置へ入り込むことができないようになっています。
海を目の前にした「最前線」でテントを張りたい気持ちになるのですが、そこは我慢です。
少なくとも海側のエリアを確保し、テントを張ることができれば、ちゃんと太平洋の大海原を眺めながらの焚火やBBQを楽しむことができます。
ちなみに、西側の駐車場と隣接しているエリアであれば、ほぼオートサイトのように利用できますので、駐車場付近も人気がありました。
2 トイレ
水洗式簡易トイレが4個ありました。
きちんと整備されているトイレで特に不満はありませんでしたが、晩成温泉の営業時間中は、晩成温泉の施設内のトイレが利用できますので、できるだけそちらを利用した方が良いです。
3 炊事場
必要最低限の設備で、蛇口が2つあるだけのものです。
調理台などは一切ないのですが、それほど困ることはないと思います。
4 BBQハウス
テントサイト内に比較的大きな建物として存在していますが、ほとんど使われていないような感じでした。
実際のところ、ほとんどのキャンパーは、持参したBBQグリルや焚火台を使用している人がほとんどなので、それほど重要な設備ではないと思います。
5 パークゴルフ場
テントサイトの道路向かいにパークゴルフ場がありました。
晩成温泉の付近やキャンプ場近辺では、唯一の遊具施設じゃないかと思います。
おいらが訪れたときの利用者層
1 ファミリーキャンパー
やはりファミリーキャンパーの利用が多かったです。
子供向けの遊具などは、キャンプ場付近に一切ないのですが、子供たちは、テントサイト内を走り回ったり、大声で歌ったりと、キャンプを楽しんでいました。
2 ライダー・ソロキャンパー
ソロキャンパーを多く見かけました。
ライダー同士でグルキャン(ソログル)をしている人たちを見かけましたし、海の見渡せる絶好の位置に無骨なテントを張っているソロキャンパーもたくさん見かけました。
3 キャンピングカー・車中泊
駐車場には、数台のキャンピングカーを見かけましたし、バンで車中泊しているキャンパーも結構たくさん見かけました。
やはり、海と温泉があるのが魅力なんでしょうかね。
利用してみて良かった点
1 海が見えるサイト
晩成温泉キャンプ場からも太平洋を見下ろすことができるのですが、キャンプ場から徒歩数分で海辺まで行くことができます。
間近に見る北海道の太平洋岸は、「北の荒波」の迫力を感じられると思います。
悪く言えば「泳いだら確実に溺れる」と思える海で、良く言えば「演歌の世界観の海」という感じです。
湘南の海のようにオシャレじゃないけど、荒々しくて無骨な海って、キャンパーにとっては最高の海ですよね。
防波堤に腰かけて、時間を忘れて「寄せては返す波」を眺める時間って、とてもリラックスできますよ。
2 晩成温泉のお湯が濃くて最高
晩成温泉の泉質は、「ヨード泉」で、日本港内でも有数の濃度を誇るお湯です。
実際に浴室に入った瞬間に、誰もが「他の温泉とは全く違う匂い」を感じると思います。
そうなんです。うがい薬や抗菌剤などで使われている「ヨード」が含まれており、あの「うがい薬」を薄めたような匂いがするのです。
この「ヨード泉」は、抗菌効果や保温効果が高く、湯冷めしにくい特徴があり、おいらがキャンプした日も昼は30℃を超える暑さだったのに、夕方にはフリースが欲しくなるくらいに冷え込んでいましたが、晩成温泉の「ヨード泉」に浸かったら、寝るまで体が温かく、寝袋に入らなくても良いかな?と思うくらいポカポカでした(ちゃんと寝袋で寝ましたけどね)
お風呂は、内湯のみですが、海を眺めることができるベランダ風?のテラスがあり、そこで温まった体を冷まして、また湯船につかるという「温冷のサイクル」を、ついつい繰り返してしまいます。
ちなみにキャンパーの親子が入浴後に「いやぁ、とんでもなく強烈なお湯だった~、また明日入ろうな!」という会話が印象的でした。
もちろん我が家においても翌日、入浴してから帰宅しました(笑)
湯温は若干高めで、お湯の濃度が相当高いため、湯あたりしやすい方は気を付けて入浴してくださいね。
3 実質無料でキャンプ場が利用できる
「晩成温泉の入浴料500円を支払うとキャンプができる」という、他では見かけないような、ちょっと変わった料金形態のキャンプ場です。
「500円払うんだから有料じゃないか」と言われたら、そりゃぁ、そのとおりなのですが、実際のところ、キャンプ場の近くに温泉があったら、たいていのキャンパーは確実に入浴するじゃぁないですか!
その温泉の入浴料がワンコインだったら喜んでお支払いして温泉を楽しむじゃぁないですか!
そう考えると晩成温泉キャンプ場は、「実質無料」のキャンプ場ということになります。
ここまでコスパが高いキャンプ場は、探してもなかなかないと思いますよ。
4 虫が少ない
日中は、気温がグッと上昇したのですが、意外にも虫(刺す虫)は少なかったです。
そのため、さほど虫を気にする必要もないので、とても居心地の良いキャンプサイトだなと感じました。
もしかしたら「自作おにやんま君」の活躍のおかげだったのかも…?
改善してほしいところ
個人的には、このままの設備を維持してくれるだけでも十分だと感じていますが、強いて挙げるとすれば、次の3点でしょうか。
1 トイレ施設の改善
簡易水洗トイレが4棟ありますが、できれば男女別のちゃんとしたトイレがあった方が利便性も高いと思います。
ただし、晩成温泉キャンプ場の簡易水洗トイレは、一般的に利用されている簡易水洗トイレよりも、きちんと手入れがされているので、抵抗感はあまりありませんでした。
トイレを建設する費用と、簡易トイレの維持費を比べたら、どちらがお得なのかな?とも思いますが、利用者目線に立つとトイレはきちんと建設した方が良いと個人的には思ます。
2 炊事場の改善
炊事場の水道(蛇口)は2つあります。
トイレ後の手洗いも、この炊事場の水道を利用することになります。
最低限の設備は整っているので、不便を感じたわけではないのですが、せめて蛇口数は倍の4口くらいは欲しいかな~と思いました。
実質無料で使えるキャンプ場なので、あまり注文を付けるのも良くないと思いましたが、弱小ブロガーの意見として小さく書いておきます(笑)
皆さんは、ウオータージャグを利用するなどして、炊事場の混雑を避ける工夫をしてみてください。
3 テントサイトの拡張
事情は分からないのですが、テントサイトの海側のエリアには、さらに芝生が広がっているのですが、単管などで侵入ができないようにされています。
ここにもテントが張れるようになれば、もっと海を身近に感じられるサイトになるのではないかと思い、せっかくのロケーションが活用されておらず、非常にもったいないと感じています。
おそらく町営のキャンプ場から現在の形態に変わった際に、サイトの形状も縮小されたと聞いているので、何らかの事情があったのかな?と想像しておりますが…現実問題としては、キャンプ場の価値って「ロケーションの良さ」が大きく作用すると言っても過言ではないので、海側のサイトの拡張が行われればいいなと思っています。
晩成温泉キャンプ場を利用する際には気を付けた方がよい点
1 長めのペグを用意した方が安心
海岸沿いのキャンプ場なので、風が強い日が多いと予想されますが、地面が柔らかいので、長めのペグを打ち込んで、テントやタープの強風対策をしておくことをオススメします。
2 食料等の買い出しを済ませてから現地へ
近くにはコンビニやスーパーなどの焦点は全くありません。
必ず大樹町の市街地などで買い物を済ませてから現地へ向かいましょう。
ぜひ立ち寄ってほしい観光ポイント
1 オイカマナイトー(生花苗沼)
オイカマナイトーとは、別名「生花湖(せいかこ)」とも呼ばれ、太平洋と細長い砂州で仕切られた周囲12kmの海跡湖で、周囲を原生花園に囲まれた野性味あふれる湖です。
場所は、晩成温泉キャンプ場から約2キロほど北上したところにあります。
カヌーやマリンジェットなどのマリンスポーツが楽しめる湖としても有名なほか、タンチョウなど道内屈指の野鳥の生息地としても知られています。
2 ホロカヤントー
オイカマナイトーと同様に太平洋と細長い砂州で仕切られた周囲5kmの海岸湖で、その周辺にはハマナスの群落やエゾキスゲ、ガンコウランなどの原生花園が広がっており、夏にはきれいな花が見られます。
そして、冬になるとワカサギ釣りで賑わう湖としても知られています。
場所は、晩成温泉キャンプ場からは道沿いに南方向へ1kmほど進んだところにあります。
なお、湖岸付近には、およそ千年前の擦文文化期を主体とする竪穴住居跡の群落の遺跡「十勝ホロカンヤントー竪穴群遺跡」があり、太古のロマンに触れることもできます。
3 多目的航空公園宇宙交流センターSORA
北海道広尾郡大樹町美成170-1
この施設では、過去に大樹町で行われてきた数々の航空宇宙関連の実験内容や取組をパネルや模型、映像などで展示されているほか、H‐ⅡBロケットの発射時の爆音を大音量・大画面で体験することもできます。
また現在、何かと話題になっているホリエモンロケットの実物大模型(正確には、インターステラテクノロジズ社製観測用ロケット「MOMO」の実物大模型)を見ることができます。
ちなみに、この施設でひときわ目に着く「巨大な倉庫」を眺めていると、遠近感が分からなくなってしまう感覚があり、とてもインパクトがありますよ。
4 道の駅 コスモール大樹
北海道広尾郡大樹町西本通98番地
道の駅 コスモール大樹は、特産品の展示販売や観光情報コーナーが設置されているだけでなく、経済センターが統合されており、多目的ホールなどの設備があるのが特徴なのですが、それ以外にもショッピングセンター「コスモール」が併設されています。
ショッピングセンターが併設されていることやバスの待合室なども併設されていることから、地元住民との接点が強い印象があり、他の道の駅とは少し趣が異なります。
特産品コーナーでは、酪農の町、そして漁業の町でもある大樹町の海の幸と山の幸に恵まれた特産品が販売されています。
例えば、大樹町内の半田ファームで作られるナチュラルチーズ、源ファームのベーコン・ソーセージ、カマンベールチーズにブラックペッパーとバジルをはさんだ道の駅限定の大樹物語などもオススメです。
大樹産の牛乳と野菜を使ったカウベルアイス(じゃがいも、かぼちゃなど)や、晩成温泉水を利用した「土壌施用材健土晩成」や「天然植物活性液大樹晩成液」なども販売されています。
そのほかにも大樹町は、宇宙開発にも注力しており、航空宇宙関連の実験が多数行われていることから、インターステラテクノロジス社のホリエモンロケットオリジナルグッズやJAXA関連のグッズなども販売されています。
5 ショッピングセンター「コスモール」
道の駅に併設されているショッピングセンター「コスモール」には、主力の生鮮食料品の販売だけでなく、薬局、衣料品店、クリーニング店などもあり、キャンプに必要な装備なども用意することができます。
晩成温泉キャンプ場のある晩成地区には、商店などが全くないので、ここで食料品などを調達しておくことを強くオススメします。
【結論】晩成温泉キャンプ場は、こんなキャンパーにオススメしたい
1 ソロキャンパー・ライダー
実質無料(ここまで来たら絶対に温泉は入りますからね)で利用できるキャンプ場ですので、長旅をしているライダーの皆さんの懐にも優しいですし、必要最低限の設備も整っていますので、まさに「ソロキャンパーやライダーが求める環境があるキャンプ地」だと思います。
コロナ禍以前であれば、道外からのライダーで、今よりももっと賑わっていたと思います。
2 デュオキャンパー
あえてファミリーキャンパーではなく、デュオキャンパーにオススメしたいです。
その理由は、妻のちょぴこがずいぶん気に入った様子だったからです。
やはり晩成温泉の強烈なお湯が良かったことと、朝、目が覚めてテントの入り口のファスナーを開けると太平洋が見えるというロケーションに心打たれたとのことでした。
女性が喜ぶロケーションと温泉があれば最低限の施設しかないキャンプ場であっても、満足度は相当高いと思います。
さいごに
過去記事で同じ大樹町内にある「カムイコタン公園キャンプ場」をレビューしたときにも触れましたが、おいらは大樹町で幼少期を過ごしました。
そのとき、町内会か…学校行事の一環だったのか…記憶が定かではないのですが、たぶん町内会行事として毎年、晩成温泉の近くにあるホロカヤントーで毎年キャンプをしていました。
その当時、ホロカヤントーの湖でモーターボートのラジコンを走らせている大人(知らない人)がいました。
当時小学校低学年のおいらは「すげー!カッコーいい!」と思い、大人とラジコンのモーターボートに見入っていました。
しかし、そのラジコンのモーターボートは、海藻なのか水草なのか良く分からないのですが、何かに絡まって動かなくなりました。
先ほどまでは、おいらたち子供に「どや顔」を見せながらラジコンを操作していた大人が、突如、パニックになり声を上げながらウロウロしだしたのです。
その後、その大人がラジコンのモーターボートをどう回収したのか分からないのですが、大人が慌てふためく姿を目の当たりにして「何とも言えない…何だかすごく複雑な気持ちで、ちょっとイヤな気分」になったのを強く記憶しています。
これが、幼いおいらがモヤモヤを感じたというキャンプの思い出です(笑)
ちなみに、ホロカヤントーのキャンプ場について調べてみたところ、やはり昔は無料のキャンプ場があったそうですが、今は全く使われていないらしいです。
とても残念!
では~
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